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アンクルとの戦い-あとがき

 アンクルとの戦いを書き終えて、まぁ......拍手も・・・・・、コメントもありませんし・・・。つまんなかったんでしょうね。独りよがりですしね。何かわびしい今日この頃です(ノд-。)

 さて、物語はアンクル達を『悪』に見立てて進めていますが、一般的には彼らは善人の部類に入ります。甥に至っては、彼を悪く言う者はいません。人のいいやつです。しかし書いた通り、タオイストの価値観からすれば、それはあくまでも「一般的には」です。

 彼らの初歩的なミスや無知から生まれた我が家の金銭的な損害は何十万にもなります。単に「知らなかった」では済まされません。
 ブロックを倒された、或いは埋め戻された、程度のことは、私たちがやり直せば済むことで、たちまちは金銭的な被害はありませんが、コレらに伴って失われた時間、つまり人を拘束した時間を人件費と算出し、それぞれのミスが生み出した我が家の精神的苦痛を鑑みれば、その被害はさらに多くなります。
 センサーの音は、正直本当に神経を蝕みます。想像してみてください。一度耳に付いた音というのは癇に障るものなのです。それが15年も続いたのです。

 また、半日で済んだ仕事を1日仕事にしたのはアンクルのミスです。にもかかわらず、彼らは請求を半日換算することなく、しかも割り引くこともなく、謝罪することもなく請求してきました。あの時、甥は本当に目を合わせようとしませんでした。これは彼が後ろめたかったからに他ありません。ならなぜ自分に正直になり、身内のミスを認め、謝罪しなかったのでしょう。或いは半日として請求しなかったのでしょう。
 それは、そこに金銭が絡むからです。私が、この章を"指輪"に例えて書いた理由はそこなのです。彼と初めて合った時、彼は確かに善人でした。それは事実です。まだ若かったとも言えるでしょうか。しかし、彼が業界に浸かれば浸かる程、その誠実さが欠けていきました。地方では、談合は未だに臆面もなく続けられています。そのような業界の体質が彼から誠実さを奪っていきました。
「さぁ、その指輪を投げ込むんだ!」というの天使の叫びは、多くの人に投げつけられています。彼も又、それをはね除けた一人になってしまいました。

 彼らができる限りの誠意を示していれば、私も彼らのミスを悪行呼ばわりしなかったでしょう。ところが"指輪"を投げ捨てるのを拒んだ彼には、もはやそれがありませんでした。ですから、善人というのは「表の顔にすぎない」ということでなのです。

 プロというのは、その為すことに対して100%理解できてなくてはなりません。そうでないと、私達みたいに辛い想いをする者が後を絶ちません。塾や学校の先生が、教科の教えるべき範囲をしっかり理解できていなければ、それは教える資格がないのと同じです。
 

 さて、もううんざりかも知れませんが、次回は造園業者の悪行を書きたいと思います。これは、ホントに悪行です。犯罪ですね┐(-。ー;)┌

 では -~)ノ~~
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アンクルとの戦い-終 章 後編

 その平和の使者は、意外と早く訪れた。当初は「三日後に」との予定だったが、優先してくれたらしい。恐らく広大な大地を、走って走って走りぬいたのだろう。
「もう三日三晩走り続けている」
 そんな気分だったに違いない。

 その使者は、電気系統のシステムを確認すると、「給水タンクをお使いですか?」と訊いてきた。施主が傍らの井戸輪タンクを指しながら「ええ、これがそうです」と応じた。
「フロートですかね?」
「そうです」
 すると彼は難しい顔を見せた。「それだとセンサーの寿命が短くなるんですよね。けっこう頻繁に反応しますから」
 施主が「ええ、かなりカチカチ鳴りますね」と応じると、「かなり鳴ります?」と確認するかのように再度尋ねた――。

 施主が主電源を切ると、彼は圧力タンクの取替えに動いた。100m地中の水を、1インチ径の管で汲み上げる気圧は相当なものだ。それに耐えるための結合部分の分離はなかなか手強そうだ。そこで狭いボックスの中では身動きが取れないため、圧力タンクの土台ごと外し、ボックスの外で圧力タンクと土台を別けることにした。
 圧力タンクが土台から外れると、彼はバンの後部ドアを開け、新品の圧力タンクを梱包から出した。そして彼が次に行った行為に、施主は目を見張った。
 彼は圧力タンクのてっぺんにある突起を外すと、そこに空気圧を調整するエアーゲージを差し込んだ。プシューっという音を何度かさせて、彼は突起を元に戻した。

 あの作業は何だろう......? アンクル甥がしなかった作業だ。

 施主は眉をひそめ、その後の作業を見守った――。

 圧力タンクの交換を終え、それを再びボックス内に設置するとき、平和の使者が「ひどいな~」と言った。
「この配線、誰がやったんですか?」
 作業をこなす彼の背に「え~とぉー。御社の方だったと思いますけど・・・・?」と施主は思わずそう答えた。配線にOKを出したのが彼の同僚だったからだ。施主は質問の意味を勘違いしたようだった。
「そうか~。うちだったかぁ~犯人はー・・・・」
 使者はそう独りごちると、取付けを終え、ボックスから出てきた。
 実は真意はこうだった。彼らからすると、その配線の技量は素人そのものだった。だから当然、彼もアンクル社の作業と思っていた。ところがそれが同僚の仕業と分かり、ショックを受けたということだ。実のところはそうではないが、アンクル甥はアンクルの甥なのだ。このくらい当然だったにちがいない。


――施主が主電源を入れた。平和の使者が動作を確認し、「問題ないようですね」と言った。そして「あとでアンクルさんの会社から請求書が届きますので、御対応よろしくお願いします」と続けた。
 
 ええ~っ なんでぇ~!Σ(T▽T;)
 
「あちらは関係ないじゃないですか?」
 施主はすこし不機嫌気味に言ったかもしれない。しかしアンクル甥があの"指輪"を手にしている事を知らない平和の使者は、まるでその名のごとく和やかに説明した。
「このユニット施行されたのはあちらですから、弊社とあちらとの契約上、あちらを通さないといけないんです」

 施主は、アンクル族とは正直もう関わりたくなかった。しかし冥王アンクルが"指輪"に込めた精神は、そのポンプが駆動を続ける限り施主を蝕むだろう。


 平和の使者が去った後。施主は地上ポンプユニット周辺の防寒対策を始めた。まずボックスの内側にプチプチを貼り、次に配管にはボロギレを巻いた。そして圧力タンクにはタートルネックのセーターを着せた。
「さすがにここまでやりゃ~いいだろう」
 施主がそんなふうに腰に手を当て自分に言い聞かせた時、ふと、「あれ? そういえばあれから全然カチカチ言わないなぁ・・・・」と思った。
 施主はその後、そのことを努めて意識するようにした。するとほとんどと言っていいほど鳴らず、満水になるときも一度だけ作動して止水していることが分かった。

 やっぱりそうなんだ! あの使者が圧力を調整して、フロートに僅かな抵抗が掛かった時点で止水されるようにしたんだ! だから何度もカチカチ鳴らなくて済んだんだ!

 この15年、あの音は施主たちの神経を蝕んだ。長いときには15分近く鳴り続けている。カチカチカチカチ。まるでアンクルが施主の顔の前で「や~いσ(゚┰~ )」と挑発してるようだった。それだけではない。
「もうそろそろ壊れるんじゃないか・・・・」
 そんな心配が常に頭をよぎった。

――センサーは、いまようやく正常な動作をしている。しかしアンクル甥の稚拙な施行により、既に15年間酷使されてきた。打ち続けたセンサーの回数で考えると、本来ならまだまだあったはずのその寿命も、恐らくあと僅かしか残されていないだろう・・・・・。施主は思った。
「そのとき、自分の心は再びあの”指輪”の力によって引き裂かれるかもしれない。しかし今は、平和の使者がもたらしたこの静寂を受け入れよう・・・・」と。
 そのとき、施主は”白い施主”となった。

 完
 

アンクルとの戦い-終 章 前編(もうかんべんしてちょ編)

「その指輪を捨てなければ、この世は闇となる」

 遠い遠い昔、闇の冥王アンクルは密かに、施主を滅ぼす魔力を秘めた“ひとつの指輪”を作り出した。アンクルは自らの邪悪さ、そして施主達すべてを疲弊させたいという欲望を、その指輪に注ぎ込んだのだった。

 月日が流れ、世界は平和を装っていた。エルフ達の美しい歌声が、せせらぎとなり、葉音となり、森に華やかな旋律を奏でていた。
 風の噂によると、アンクルは定年を迎え、その甥は結婚したらしい。一見、めでたい話ではあったが、施主は、その甥の薬指に填められた"指輪"の力を危惧した。施主は知っていた。施主がまだ"施主グレー"と呼ばれていた頃、その"指輪"を燃え盛る暖炉に投げ込んだことがある。するとその"指輪"の周りには今まで見えなかった「嫁(家計)の為なら確信犯的なことぐらいしてもいい((^┰^))ゞ テヘ」とささやく文字が浮かび上がったのだった。

――そして西暦2010年、時はまさに年の瀬を迎え、大寒波が世界を襲っていた。木々という木々が吹雪に揺さぶられた。広く根を張ることができなかった背の高い松が、通りのあちこちでなぎ倒された。電線は雪が積もり、やがて氷となってその重みに断線した。町の至る所で吸水管が凍結し、破裂した――。
 そんな吹雪の轟音の中、施主は夢を見た。それは"滅びの山"。その火口で、「さぁ! その指輪を投げ込むんだ!」と叫ぶ誰かが居た。施主は遠目に全体を眺めながら、この男は誰だろう・・・・。と思った。するとその叫びに応えるように、別の男が振り返り、ほくそ笑みながら、「・・・いやだ」と言った。――アンクル甥だった。

 施主が目を覚ますと、相方が「水が出ない」と訴えた。使い過ぎで水が出なくなることは多々ある。しかしこの頃、それほど使用した覚えがない。施主は貯水タンクの蓋を開けると、初めて目にした光景に息を呑んだ。
「凍っている・・・?」
 貯水タンクの水が凍っていた。正確には水面が凍っていた。こんなことは今まで一度もなかった。施主は、夜半の大荒れがいかにすさまじかったかを思い知った。そしてよくよくタンクを覗くと、凍った水面の下に、貯められた水はなかった。
「なんてことだ! フロートが動かなかったんだ!」
 施主は頭を抱えた。つまり、水が凍るのは通常水面からだ。そして気温の度合いでその厚みも増すだろう。今回の件は、満水だった状態で水面が凍ったことで、フロートが動かず、センサーが満水と判断し続けたのだ。施主達はそれに気付かず使用していた為、水面下で水がどんどん減っていても、井戸から水が供給されることがなく、結果、タンクに水がなくなったという事だった。

 しかし、事はそれだけでは終わらなかった。それだけなら、単に凍った氷を割り、フロートを動かせばいい。そうすることで、井戸のポンプが回るはずだ。施主は、それでも供給されない水に一抹の不安を覚えた。
「まさかこのパイプも凍ってる?」
 要するにフロート近辺の配管のことだ。水面が凍ったのだ。当然だろう。施主はお湯を持ってくると、配管に掛けて解かした。
「おかしい・・・。なぜ出ないんだ?」
 施主は、僅かに離れた軒下に設置してあるシステムユニットを覆うボックスを開け、点検した。
「電源は来ている・・・・。でも満水と判断している?」
 そのとき、施主はハッとした。
「まさか!ここまでも凍ったのか?!」
 まさに青天の霹靂だった。ポンプの水は、このシステムユニットを介して給水タンクへと向かう。そしてあの夜半の寒波は、このユニット自体を流れる水さえも凍らせてしまったのだ。
 通常、満水状態というのはトイレを使用するだけで解かれるので、水が配管の中に留まる時間は知れている。しかし、今回は違った。長い時間、満水と判断されていた為に、その水が凍る条件を与えてしまったようだった。

 施主はユニットに付けられた圧力タンクにお湯を掛けた後、ボックス内に小型の赤外線ストーブを置いた。この季節、氷の融解熱に達する外気にならなければ、最悪の場合何日も解けることがない。施主はいったん部屋に戻ると、相方に言った。
「取りあえずストーブ置いたから、じきに解けると思う・・・・」と。


 しばらくして、給水タンクに水のほとばしる音が聞こえる。システムユニットからフロートまでの、凍っていた全ての氷が解けたのだ。施主はホッと胸をなで下ろすと、ストーブの撤去のため再びボックスの蓋を開けに表へ出た。そして蓋を開けたその時だった! 何ということか! 噴水のように水が飛び散った!
 くっ!
 施主は慌てて電源を切った。晴天とはいえ、この時期に水に濡れるのは厳しい。しかし施主には、状況を確かめる必要があった。電源のon、offを繰り返し、その詳細を見極めた。
 どうやら、凍結による膨張で、圧力タンクの上部に僅かな亀裂を生んだようだ。水が給水タンクへ供給される際、この圧力タンクから漏れだしていたのだ。

 施主がポンプメーカに問い合わせた所、たちまちは問題ないという。
「修理にお伺いしますが、少しお時間下さい。いま手一杯で・・・」
 夜半の大寒波で、住設関係はてんてこ舞いだという。施主はメーカー担当者が来るまで、水が飛び散り、電気系統がショートしないよう亀裂部分にタオルを被せ、タンク周辺に垂れるよう応急処置をした。そして施主が、例の"指輪"の力を思い知るまでには、まだ若干の時間を要した。濡れた衣服が、施主の身をぶるっと震わせた――。

挿し絵(奥が圧力タンク)
ポンプ

アンクルとの戦い-第5章

 慌ただしく飛び去る鳥たちの羽ばたきが、早朝の静寂を破った。......そう、やつが来た。
木々はざわめき、辺りに緊張が走った。樹木の切れ間から見える雲は、事の成り行きを見守るかのようにゆっくりとして、そしてどことなく、憂いに満ちていた。

 前日、ポンプのシステムユニットに電源が入らなくなった原因は、電気屋が調べたところ、漏電だった。電気屋は、ポンプ用のブレーカーと地面に機器を当て、「漏電してますね」と言った。
「ど、どこでですか?」
 施主は信じがたい気持ちで尋ねた。場所が家屋なら火事になりかねない。しかしそれよりも、屋内の電気配線をしたのは己自身であり、絶対的な自信があった。電気屋が言った。
「井戸の中ですよ」
「え、い...井戸ですか?」施主はさらに信じがたい気持ちになった。
「どうすればいいでしょう?」
「まぁ、ポンプをあげるしかないでしょうね。どこかの結線に水が入ったのでしょう」

 そんなやり取りに、施主はがっくりと肩を落とした。ポンプを100m引き上げるのは大仕事だ。それだけでも金銭的負担は大きいのに、それに加えポンプ交換ということになると......。施主はやりきれない気持ちで一杯になった。

施主は電気屋に訊いた。
「こういうことは良くあるのですか?」
 すると電気屋は笑いながら応えた。
「ないですよ(^^)」------と。

 そして今、施主の前でポンプを引き上げるアンクル甥。彼は、多くの施主たちをことごとく苦しめるであろうアンクルの魔のパワー(スキル)を吸収したのか、どことなく風格さえ感じる。そのためか、あるいは老いたのか、このときアンクルに以前ほどのパワーを感じる事がなかった。しかしそれは、アンクル族の卑劣な罠に過ぎなかった------。

 やがて、ポンプメーカからの担当者が到着した。ポンプ交換という最悪の事態に備え、アンクル甥が連絡していたのだ。そして引き上げられたポンプを確認すると、持参した電気部位の交換と、電力との結線を始めた。
「モータ部分でよかったですよ。そこは比較的安いんです。実はスクリュー部分の方が高いんです」
 そう言いながら、彼が結線を終え、防水処理を始めると、アンクル甥が声をかけた。
「私がやりましょうか?」
 すると、メーカー担当者はチラっと一瞥し、「いえいえ、私がやりますよ(^^)」と笑顔で返した。その時、「てめェの防水処理が甘いからこうなったんだろうが!o(メ`□´)○ 任せられるか!」という彼の心の声が施主の耳をかすめた。

 通電テストが終わると、ポンプを再度降ろす作業が始まる。このとき、時はまだ午前だった------。

 施主は、この期に乗じて、水に浸かる長さ分だけステンレス管に変えるよう依頼したが、残念な事に1本分足らなかった。そこでアンクルが社まで取りに帰ることとなり、施主とアンクル甥はその戻りを待った。
「この調子なら午前中にすべての作業が終わりそうですね」
 往復で遅くても30分以内で済む距離だ。午前中だけの業務なら、料金は半日分で済む。


 戻ってきたアンクルのトラックに、管が縛られている。アンクルがそれを甥に手渡すと、甥が言った。
「これ違うじゃろ?」

 そのよもや考えもつかない悪魔の一言に、施主の目の前は真っ暗になった。いったい、どこの職人がこのような呪詛をとっさに吐けるだろうか。それはアンクル族が放った一撃の矢だった。アンクル甥の防水ミスと、アンクルのその手慣れた罠の連携に、施主の心は折れそうだった。

「ちごうたかのぉ〜」
 アンクルがそのとき、しれっとしていたかは分からない。それでもいそいそと社へ引き返すと、現場に気まずい雰囲気が流れた。甥は空を見上げ、施主と目を合わそうとはしなかった。そして施主が倣うかのように見上げると、朝の雲はいつしか消え去り、新たな雲が漂っていた。それらは、これで業務が半日で終わる事があり得ないと確信したのか、もう見守る事ができないとばかりに、足早に東の空へと流れていった------。

アンクルとの戦い-第4章

 それはまだ、電力会社からの三相200V電源が、ポンプシステムのユニットに配線されてすぐのことだった。

 このシステムは、井戸水がポンプに達しない場合と、地上側のタンクが満水になった場合に於いて通電がOFFになるセンサーが付いている。それぞれ空回り防止のためと、オーバーフロー防止の為だ。前者はある高さに水を感知するセンサーが取り付けてあり、後者はタンク内の蛇口が閉じられることで伝わる。そしてそのタンク内の蛇口には、比較的安価な、トイレタンクと同様のフロート型の蛇口でまかなった。

 このようなフロート型は、満水近くなると、水面が波打つため、蛇口が閉じたり開いたりを繰り返す。そうすると、センサーが何度もカチカチ・カチカチ・・・と作動し、その寿命を短くする。
 施主は、その事は百も承知で、フロート型を選んだ。

「ねぇ、ポンプがカチカチ鳴ってるよ」
 そんな相方の呼びかけに「満水なんじゃないの?」と施主が応えた。
「そう・・・・・」
 納得したのか、相方はスッと踵を返した。ところが、しばらくして――

「ねぇ、ポンプがずっとカチカチ鳴ってるよ」
 そんな相方の呼びかけに「満水? の訳ないよな?」と施主は窓から顔を出し、その音を確認した。すると、カチカチ・カチカチというセンサー音が途切れる事なく鳴り続けていた。

 はて? カチカチ虫でもいるんだろうか? 山ん中だし・・・・。施主は、これがアンクルの力でないことを願った。


 施主はアンクル甥に電話を掛けた。
「あの~ぅ、センサーがずっとカチカチ鳴ってるんですけど・・・・」
 それにはさすがにアンクル甥も「え? それは変ですね? すぐ行きます」と出先から直行してきた。

「ほんとにずっと鳴ってますね・・・」
 アンクル甥は、首をかしげながら自ら行った配線を確認すると、ポケットから携帯を取り出し、ポンプメーカに電話した。
「来てくれるそうです」
「そうですか・・・」
 陽はまだ長い。街から来てもそう暗くはならないだろう・・・・。施主は西の空を見上げ、そう思った――。 

 メーカのエンジニアが来る間、アンクル甥は配線図を手に「逆に繋げとるんじゃろうか?」と、その目が図面と配線を交互する。そして何を思ったかドライバーで留めネジを外し、数本ある配線を繋ぎ変えた。そして電源を入れると、あのカチカチ言う音が鳴らなくなった。
「ああ、今度は鳴りませんね」
 施主が言った。

 そうこうするうち、エンジニアが到着した。
「遅くなりました」
「いえ、どうもご苦労様です」
 そんなたわいないやり取りの後、エンジニアが配線を確認する。そして言った。
「配線は問題ないですよ。これで間違っていません」

 アンクル甥の顔が、窺うような表情で施主に向けられた。施主は心で叫んだ。

 てことは間違ってたってってことじゃねーか! テメーはしろーとかぁ!☆○=(`◇´*)o

 癒しを求めた地に於いて、施主の心が安まる日は無かった――。

プロフィール

タラの芽団地

Author:タラの芽団地
タオイスト
ベジタリアン
合氣道々場主

猫は左が紫苑、右が八雲。

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